体に負担のかからない新たな治療法の研究も進んでいる。
脳に電気刺激を与えて局所性ジストニアの症状を改善する方法の開発に、上智大学の古屋晋一准教授らの研究グループが世界で初めて成功。
4月アメリカの学術雑誌のオンライン版で先行公開された。
(上智大学は医学部を新設しようとしているみたいですね)
古屋准教授によると、健常者10人、ジストニア患者10人、計20人のピアニストに対し、演奏中に頭皮に電極を置き2ミリアンペアの電流を約20分間流した。
健常者には変化がなかったが、患者は全員症状が軽くなったという。
(繰り返し動作でジストニアが発症するらしいが、ピアニストに多いのが印象的)
局所性ジストニアの症状が発症し意思に反して指を巻き込んでしまう。
ピアニストの智内威雄さんはドイツに留学中の平成13年、右手にジストニアを発症した。
親指が硬直して巻き込んでしまい、演奏中に加え、日常生活でも支障がでるようになった。
ATMのボタンが押せなかったり、頭を洗う時指が巻き込んでしまいこぶしで洗ってしまったり。
当初は投薬治療を受けたが体に合わずリハビリを受けた。
最初は症状が数時間続くこともあったがリハビリでどこの筋肉を緩めれば力がぬけるかわかってきた。
今は日常生活に支障はなく、左手だけで演奏する左手のピアニストとして活躍。
世界でもあまり知られていない左手だけの楽曲を紹介する演奏活動を行っている。
ほとんどの人は発症したら第一線で競い合うことは難しい。
演奏家は小さい頃から練習を重ね、演奏が本人の一部になっている。
演奏ができなくなるということは生きるすべを失うだけでなく、精神的な意味でも大変なことと話している。
ピアノだけに関わらず、同じ動作の繰り返しをする音楽家やスポーツ選手でも起こる病気。
人生をかけている人にとっては辛い病気ですね。